砂糖の害⑤(老化も進む砂糖)

砂糖は体のあっちこっちを悪くすることを話してきましたが、まだまだあります。  肝臓を悪くするのも砂糖です。  お酒を飲みすぎている人だけが肝臓を痛めるのではないんですね。  肝臓が悪いかどうか見分けるためには、一晩中あおむけで寝られるかどうかで判断できます。  肝臓がおかしいと、体の右側を下にしなければつらくてたまらないからです。  また肝臓が悪い人ほど、異常なまでにおなかが減るようになります。で、そのせいで人一倍たくさん食べるんですが、そのわりにはいつも便秘がちで、ゲップやオナラがよく出ます。  さらに、 いつも頭が重くて、いつも肩がこっている。 昼間は眠くて仕方がないのに、夜になると熟睡できない。  夏はとめどもなく汗をかき、冬になるとやたら寒がる。  口の中はいつも何か苦いような感じがして、口臭が気になる。 ちょっとしたことですぐ怒るくせに、ちょっとしたことで すぐクヨクヨする。  これらはすべて、肝機能に障害が出ているサインです。  特にアルコールもやらないのにこれらのほとんどに当てはまる人は、くれぐれも気をつけてくださいね。 取り返しがつかなくなる前に、どうか砂糖を減らしてみてください。もちろん少食にすることも忘れずに。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 囗◆囗  ◆囗◆ 老化と引き替えに砂糖をとっている 囗◆囗  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――  意外かもしれませんが、動脈硬化も砂糖が原因のひとつです。 人間、老化現象は避けられないことですが、最も老化が顕著に表れるのが血管。  血管の老化をいかに遅らせるか?  これが、自分の寿命と直接的に関係すると思ってください。  血管の老化はコレステロールのとりすぎが原因というのはよく知られていますよね。  じゃあ、脂っこいものを減らせばよいのかというと、それではまだだめ。  砂糖をとり過ぎることでも血中コレステロール値は増加します。  こんな実験があります。 (ちょっとわずらわしいかもしれないので、メンドウなら飛ばして読んでもかまいません)  男性18人にブドウ糖溶液を含んだ食事を与え、4週間後の血中コレステロール値の変化を調べました。 すると血液100ミリリットルあたり227ミリグラムから、160ミリグラムに減少していました。 次に、25%のブドウ糖を、砂糖に変えてみました。  3週間後に計測してみると、今度はコレステロール値が162ミリ グラムから、208ミリグラムに上昇したのです。  最後に12週間習慣は再びブドウ糖に切り替えたところ151ミリグラムまで下がっています。    ◇    ◇    ◇  じゃあコレステロールだけは気をつけよう! と思っても、そうはいかない。  中性脂肪もまた血管を老化させます。  ふつう中性脂肪といったら、脂肪の取り過ぎをイメージしますよね。 しかし、  ここまでくるとあなたはすでに展開を読んでおられるかもしれませんが、中性脂肪の増加も、糖分が影響していることが分かっています。  血液中に中性脂肪が増えすぎた状態を「高脂血症」(こうしけっしょう)といいますが、  驚くなかれ、糖分を制限すればその半分は防げると言われているのです。  血管が硬くなれば心筋梗塞になるリスクも高まるのですから、砂糖のとりすぎは少しずつ自殺しているようなものといってもいいくらいでしょう。