砂糖の害⑥(砂糖はどうしてこわいのか)

砂糖はどうしてコワいのか?  ずっとお話ししてきましたが、なんといっても「グローミュー」を死滅させてしまうことが特に大きな問題といえるでしょう。 「グローミューって何?」  いま、そんなご質問がおよそ1万人ほどから寄せられました。 では説明しよう!  血液は、動脈から毛細血管に入り、毛細血管から静脈へと流れています。 これは皆さんご存じの通りですね。 ところがこの経路とは別に、  毛細血管を通らず、動脈から直接 静脈に流れ込ませるバイパス(近道)があるんです。 これを動静脈吻合枝(どうじょうみゃくふんごうし)とか、別名グローミューというのです。  血液循環を正しく行わせるためには、このグローミューが極めて大切な役割を果たします。  例えば、手がかじかんでいるとき。 このときは指先の毛細血管がギュッと縮んで、血液が流れなくなって います。 体温が奪われないようにするためですね。  しかしこれでは、血液が動脈から静脈に流れていきません。 こんなときは、どうやって血液が循環しているのでしょうか? じつはグローミューが活躍しています。  毛細血管が縮むとグローミューが開き、その結果、血液がちゃんと流れていくんですね。  ところがこのグローミュー、砂糖にめっぽう弱い! 常習的に砂糖をとっていると、正常に機能しなくなってしまいます。  グローミューさえちゃんとしていれば、いちど手がかじかんでもまた血液が流れるので、しだいに温まってくるのですが、グローミューが死滅しているといちど冷えた手はずっとつめたいままです。  逆にグローミューが健全な人の手足は、冷え性にもならず、しもやけも起こしません。  このグローミュー、全身のいたるところに、くまなく存在しています。  だから砂糖のとり過ぎは全身の血液循環を悪くするのです。        ◇    ◇    ◇ 今は夏だからいいのですが、寒くなってくるとお年寄りがトイレで亡くなられる悲しい事故が増えてきます。 これは暖かい部屋から急に寒いトイレに入って肌を露出させ、毛細血管が一気に縮むからです。  このときにグローミューがしっかりしていればいいのですが、ふだんから砂糖のたっぷり入ったお菓子をつまんでいるとグローミューが働かない。 こうなると血液は行き場を失って、内出血を起こしてしまいます。  この出血が脳の中で起これば脳出血に、 心臓の中で起きれば心筋梗塞となるのです。  たとえ高齢者でなくても、いつも甘いものばかり食べている人はこれからの季節、プールに用心してください。  甲田光雄先生は、 「いきなり水に飛び込んで心臓マヒで死亡する人はグローミューが どうであったのか気にかかる」  といった発言をしておられます。       ◇    ◇    ◇  砂糖を控えることで全身のグローミューを正常にしておかないと、  これの何がよくないのかといって、  全身が酸欠状態になることです。  吸った酸素を全身に運んでいるのは血液なのですから。  じゃあ、酸欠が続いた組織はどうなるのかというと、行き着く先は、ガンなのです。 ここまでくると、砂糖は体に悪いとかそういうレベルの話ではないことに気がつかれるのではないでしょうか。 以上、砂糖の害について、ひと通り説明してきました。 ここまで↑ 最終回は、なんだか、いっそう砂糖が、こわくなりました。 砂糖の害って、すごすぎますね~ 市販のお菓子が、食べれなくなりそうです。(H24.6.7)